Microsoft、Wordに法務AIエージェント導入
米マイクロソフトは、ワード内に法務専門のAIエージェント「Legal Agent」を導入する。2026年5月に米国で先行リリースを開始した同機能は、契約書レビューなどの法務業務を効率化し、弁護士や法務担当者への信頼獲得を目指す。
Legal Agentは、一般的な生成AIモデルに依存するのではなく、実際の法律実務に基づく構造化されたワークフローに従って動作する。変更追跡済みの文書を操作し、契約条項ごとにリスクと義務を特定する。スミット・チョーハン氏によると、明確に定義された反復可能なタスクを管理することで、交渉履歴の処理や複雑な文書の分析を支援する。
この機能は、AIを活用した契約レビューシステムを手がけていたスタートアップ、ロビンAIの元エンジニアによる開発成果を基盤としている。マイクロソフトは多数のAI人材を登用した後、オフィス製品グループとしてこの技術を実用化に導いた。
日本の大手企業や法務事務所においても、契約管理のデジタル化ニーズは高まっている。Legal Agentの導入は、日本の法務現場における業務効率化の新たな選択肢となり得る。ただし、データセキュリティやAIの判断精度に対する懸念は依然として残っており、導入には慎重な検証が必要となる。
マイクロソフトは米国のフロンティアプログラムメンバーに対し先行提供している。今後は機能の安定性を確認しながら、より広範なユーザー層へ展開していく方針だ。法務分野でのAI活用が加速する中、マイクロソフトはワードという既存プラットフォームを通じて、業界標準となる法務支援ツールの提供を目指している。